結局、油は何を選ぶのが正解?専門家イチオシ!万能No.1「ココナッツオイル」を改めて深堀り

オイルの大半は酸化しやすくって、カラダに悪いというけれど…。油抜きの食生活って正直、難しい!何を選べばいいの⁉ そんな想いに応えてくれるのが「ココナッツオイル」。料理で火にかけても酸化しづらく、健康維持やダイエットにも良いそう。今回はオイルの専門家 地曳直子先生に、ココナッツオイルの取り入れ方や選び方などを教えていただきました。

 

教えてもらったのは…

オイリスト
地曳 直子先生
メディカルアロマテラピー講師・調合師として活動していたが、家族が糖尿病になったことをきっかけに分子栄養学を学ぶ。その中で、最初に変えなければいけないのが脂質の摂取であること、また、脂質が糖尿病だけでなく、アレルギーや癌、認知症、うつ病など、多くの疾患に関わる事を知り、以後、脂質栄養学と精油の使い方を広めるオイリスト養成講座も主宰。

一般社団法人 日本リポニュートリション協会 代表理事
・ 一般社団法人 国際食学協会 理事
・一般社団法人 日本オイル美容協会 顧問
・ 一般社団法人 日本インナービューティーダイエット協会 顧問

【INDEX】

「ココナッツオイル」ってどんなオイルなの?

「ココナッツオイルは、ココナッツの実から採れるオイルのこと。以前、『MCTオイル』」をご紹介するの回でも少し触れましたが、ココナッツオイルは、MCTを豊富に含むオイルです。摂取すると速やかに吸収され、すぐにエネルギーとなるため、中性脂肪になりにくい。それがダイエットに良いと言われる所以ですね。

また、ココナッツオイルに含まれる脂肪酸が代謝の過程で、抗菌力を持つ物質に変わることがわかっています

酸化しにくく、加熱もできるオイルなので、料理にも使いやすいことも魅力のひとつ。炒める・揚げるなどの加熱調理にも使えますし、保存も常温でOKです」(地曳先生)

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万能な「ココナッツオイル」の注意点は?

「デメリットというほどではありませんが、ココナッツオイルは、気温で性状が変化します。約25度以下になると固形状になり、それ以上になると液状になります。

私は湯煎で溶かして、製氷皿に流し、冷蔵庫で固めて、フリーザーバッグに入れて保存。そこから小分けにして固めたブロックを1つずつ取り出して、調理に使っています。製氷皿は1ブロックが意外と大きいので、オイルのブロックを作るときは少なめの量で作っておくといいですよ。融点で固まったり液体になったりを繰り返すことで品質が落ちることはありませんが、オイル中に水分が入ると劣化しますので、その点のみご注意ください。

また、ココナッツオイルは、沸点が低いため、高温による長時間の調理では、泡だったり発煙したりもしますので、高温にはしすぎないことや発煙したら火を止めるなどの注意が必要です」(地曳先生)

どんな「ココナッツオイル」を選ぶといい?

「『フィリピン産は良くない』という声もありますが、品質基準が定まっていないので、その産地で判断するのは難しいですね。

実は市場に出回っているココナッツオイルはオーガニックと書いていなくても、原料はオーガニックのものが多く、製造過程で品質の差が出ることがあります。抽出・精製段階で、化学処理されたオイルは、本来の栄養素が失われている場合がありますので、自然な方法で作られたオイルが選びましょう。

また、中にはココナッツ特有の甘い香りが苦手という方もいらっしゃいますね。その場合は、無香タイプもオススメです。

動物実験では、パーム油は発がん性があるという報告もありますし、熱帯雨林を伐採して栽培している場合もあり、環境問題にもなっていますので、SDGsを考慮されたパーム油やココナッツ由来を選んでいただきたいです。

メーカーのHPなどで情報を見極めて、信頼できるメーカーの商品をお買い求めいただくのが良いですね」(地曳先生)

 

有機栽培ココナッツを100%使用した、無香タイプ。どんな料理にも合わせやすく、ココナッツの香りが苦手な方にもオススメ。[FB-MARK]無香ココナッツオイル 2,592円(税込) 商品の詳細を見る・購入する

オススメの取り入れ方は?

「長時間の高温調理でなければ、加熱しても問題ありませんし、食べ合わせも気にする必要はありません。摂取量も最低これだけというのもありませんので、今お使いの油をココナッツオイルにシフトするのも良いかと思います。そうすることで、過酸化脂質を摂取するリスクが大幅に減りますし、ほかの食用油よりも中性脂肪になりにくいですからね。とはいえ、油の摂り過ぎには気をつけてくださいね(笑)。

ココナッツオイルは甘い香りが漂いますが、味は甘い風味程度。香りを活かして、エスニック料理にするのも◎。トッピングでかけたり、スイーツの風味づけにしたり、調理油として使ったり、幅広く使えます。ただ、香りがあるタイプなら、繊細な和食には合わないかもしれません。和食でもお使いになりたいなら、どんなお料理とも相性が良い無香タイプを。

ココナッツオイルを摂ることで、健康維持や美肌ケアにも繋がってくるかと思いますので、ぜひ、日々お使いになるオイルをココナッツオイルに変えてみてくださいね」(地曳先生)

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