サロンを経営するようになり、働き過ぎて顔に疲れが出てしまうことも。そんな時、お客様から「大丈夫? 働きすぎじゃない? 」と心配されることがありました。本当はお客様にサロンでリラックスしていただきたいと思ってやっているので、それでは接客業として本末転倒だなと思いました。
だからいつでも元気に見えるよう、丁寧なスキンケアとメークをこだわるようになりました。相手に心地よく過ごしてもらうために“美しくいること”は、マナーにも近い、自分の整え方だと感じています。

今、SNSなどで人と比べる機会が増えています。みんな綺麗で、幸せそう。けれど、それはその瞬間を切り取った１枚の絵でしかありません。生きている以上幸せなことも悩みもある。“どう見せるか”なんです。
人と比較するのではなく、自分が環境を整えていくことが大切。仕事ですぐに結果を出すのは難しいけれど、美容はちょっと頑張れば１か月後には必ず綺麗になれます。

私は、朝、肌状態が良く、メークがのれば、なんとなく積極的になれたり、自分から明るい挨拶ができたりすることも。そんな風に美容で自分を上向かせることが円滑なコミュニケーションに繋がりますよね。
美容は私にとって、コミュニケーションツールのひとつなのです。

30代はとにかく働き続けました。磨きがいがあると思って走り抜けた30代でした。でも、40代になるとそれが苦しくなることも。仕事は今まで以上に責任も出てきますし、美容では老いを実感するように……。
だからそれ以外の部分、例えば趣味の時間をもつ、ひとりの時間をもっと楽しむ、寝る前の時間を大切にするなど、生活の充実にも目を向けるようになりました。帰ったらすぐ倒れこむように寝ていた自分は封印です。
綺麗で仕事もできて当たり前という時代だからこそ、皆さんも自分の時間を充実させて欲しいと思います。もし、仕事も美容も完璧な人の家が雑然としていたら、その人の価値は下がりませんか? その人の生活も滲み出てくるのがこれからの年齢だと思います。だからこそ、丁寧な暮らしが大事。
40代は他人からは見えない時間も充実させていきたい。皆さんも一緒に考えてみませんか? 私もこれから頑張りたいと思います。