友人やスタッフからコスメやバッグ、靴などキレイに使っているねと褒めてもらうことがあります。身の回りの物が美しいことは、清潔感を保つためにも欠かせませんし、“きちんとした人”という印象にも繋がるので大切です。当然のことではあるのですが、どれもお気に入りのアイテムなので丁寧に扱うように心がけています。とはいえ日常的に使っていれば汚れることもありますし、外出先でバッグの置き場所がなければ椅子の横に置いておくこともあります。外出中の汚れや傷には、周りに余計な気を使わせてしまうことにもなるのであまり神経質にならず過ごしています。それよりも大切なのは、ダメージを受けたらきちんとお手入れをして美しい状態を保つこと。美容と同じ考え方ですよね。一見、大変そうに感じるかもしれないですが、日々の簡単なケアとプロの力を借りれば、キレイに使うことは難しくありません。今回はその方法をご紹介したいと思います。

今では習慣になったケアですが、「いい靴を長く履く人こそが靴好き」とシューケアグッズをギフトでいただいたことが、きっかけのひとつにあります。まだ20代のときのことで、“靴”が大好きだった私は素敵な靴に出会っては買い足していました。でも、”好き”というのはたくさん持っているという意味ではないということを教えていただいたのです。それからは、裏張りやリペアなどのひと手間をかけて“履き続けたいと思える靴”を買いそろえるようになり、お洋服やバッグも同じように大切にしています。このお話をすると、忙しいのにすごいと言っていただくことも。ですが、ケアをしている時間を面倒には感じていないのかもしれません。むしろ忙しい日々のなか、自分のお気に入りの物に向き合うことは、ちょっとしたリフレッシュタイムになっている気がします。

バッグや靴などの小物は汚れが目立たない色を選びがちですよね。けれど、汚れを避けられるからといって暗い色を選ぶのではなく、好きなもの、本当に気に入ったものだけを使い続けたいと思っています。連載8回目でご紹介したように私のワードローブの多くは淡い色。淡い色や白のバッグ、靴はお手入れを欠かさずできる人だけが素敵に持てるカラーだと思っています。だから、素敵に着こなすためにも日々のケアやメンテナンスを欠かしません。特に白は持つだけで背筋が伸びるような特別な色だなと思います。