今、改めて考えたい! 40代が知っておくべき乳がんのこと

ブラのバストメイクでファッションを存分に楽しむためには、今の健康なおっぱいをキープすることが大事。数分でできるマッサージ法と、40代が知っておくべき正しい乳がんの知識を身につけましょう。

1年に1度の乳がん検診を習慣づけて、健康な状態をキープします

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―40代で乳がんのリスクが高くなる原因はなんですか?

晩期閉経、高齢出産、肥満などでリスクが増加します。

乳がんは約7割が女性ホルモン(エストロゲン)に影響され、分泌される期間がないほどリスクが高まります。閉経を控え、女性ホルモンを長期にわたり分泌し続けてきた40代はまさにその時期にあたるわけです。最近は初産や閉経の高年齢化が見られることや肥満もリスクを高める傾向にあります。逆に授乳経験はリスクを下げる傾向に。

―乳がんのただしい予防法を教えてください。

まだ予防法はありませんが、早期発見で9割の人は再発しません。

残念ながら現在の医学では確実な予防法はないんです。ただ、早期に発見して治療を開始すれば約9割は再発しません。残り1割は転移しやすい性質のがんですね。乳がんは女性にとって怖い病気というイメージがあるかもしれませんが、体の表面にできるため比較的発見しやすい。だからこそ定期的な健診に意味があるのです。

ー正しい乳がん検診の受け方を教えてください。

1年に1回、マンモグラフィーとエコー2種の検査をおすすめします。

乳がん検診には主にマンモグラフィーとエコー(超音波)がありますが、それぞれ発見しやすいがんが異なります。マンモグラフィーは石灰化したがんの発見が得意。エコーはマンモで見えにくいしこりも発見できることがある。この2種の検査をセットで受けることができればよいですね。乳腺が高濃度になる授乳中でおエコー検査は可能です。乳がんの進行度から考えると、1年に1度の検診で早期発見が可能です。

―日常で取り入れられるセルフチェック法はありますか?

検診直後の胸の感触をチェックして、健康な状態を覚えておきましょう。

3~4か月おきにお風呂に入った際に、脇から乳房にかけて表面をなでるように手で洗って硬いしこりがないか確認してください。検診で健康と判断された胸の硬さを覚えておいて、比較できるといいですね。

―普段の生活で気を付けるべきことを教えてください。

BMIを下げることでリスクが減ります。お酒は控えめに、適度な運動と健康な食生活を心がけてください。

乳がんリスクは、成長期の食生活にも影響されますが、40代でもBMI(肥満指数)を下げるのは有効といえます。当院では毎週一人のペースで乳がんの方が発見されていますが、早期に発見すれば高い確率で治療するので、万が一見つかっても安心して欲しい。早期発見のために、一人でも多くの方に定期的な健診を受けてほしいですね。

桜新町 濱岡ブレストクリニック院長・濱岡 剛先生が指南役

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兵庫県立がんセンターを経て米M.D.アンダーソンがんセンターに留学。帰国後、聖路加国際病院・乳腺外科で乳がんの治療にあたる。2009年にクリニックを開設。乳がん検診に定評があり、遠方からも多くの女性が訪れる。

STORY5月号「美しく、健康に。おっぱいのこと真剣に考えるときです」

撮影/石倉和夫〈人物〉、横山翔平(t-cube)〈P 336分人物、静物〉、金子吉輝〈P336静物〉モデル/HARUKO、ヘア・メーク/SATOMI(cheka)スタイリスト/菅沼千晶、西沢桂子〈ブラジャー分) 取材/稲益智恵子 イラスト/大久保郁子

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