連載 Vol.11 品格と信頼がリンクする愛されエレガントの秘訣♡
話す言葉だけでなく、その姿勢や指先まで美しい所作で
エレガントな魅力を持つ石井さん。
所作は美しさだけでなく、コミュニケーションにとっても必要なのだとか。
今回はその理由を教えてもらいました。
“美しい所作” で
自分も周りも変えられる
両親に幼少期から厳しく、そして事細かく言われてきた “美しい所作”。当時は美しく振る舞うことの意味がわかっていなかったので、煩わしいと思うこともありました。けれど、大人になり、そしてサロンの経営者になって、親が伝えようとしてくれた美しい所作の大切さを痛感するように。例えば、人を美しくするサロンのスタッフが粗野な態度だったら、お客様に「この人に任せていいのかしら?」と不安を感じさせてしまいます。美しい所作とは女性を淑やかに見せるだけでなく、誠意を伝え信頼されるための大事な習慣でもあると思います。それは円滑なコミュニケーションを築くためにも大切なこと。所作ひとつで自分の評価や世界の見え方が変わってくるはずです。実をいうと少々男性っぽい性格の私も、美しい所作によってエレガントに見せることができているのではと思います。
美しい所作を身につけると、フォーマルな場面、ビジネスの場面においても良い印象を与えますし、きちんとした人として大切に扱われるようになると思います。例えば、格式の高いお店に行きたいと思ったとしたら、まずは美しい所作を身につけておく必要があります。
やはり、そういう場には求められる相応しい姿があると思うのです。何より自分も恥ずかしい思いをしなくていいですしね。
目指すべきは、
自然体でいても所作が美しい人
とはいえ、私も特別なことをしているわけではないのです。姿勢を正したり、両膝をきちんとつけたり、手を重ねたり。誰もが思い浮かべるようなことを幼少期から心がけてきて習慣になりました。ですが、今でも会話を交わすときは自分の動作を一度止めて目を見て話すなど、相手にきちんと向き合う姿勢を大事にしています。そういった些細なことがコミュニケーションに欠かせない信頼にも繋がるのではないでしょうか。そして、そんな姿は人、物事を大切にしている心をあらわして、誠実な人という印象を与えるのだと思います。
美しい所作やマナーは日々気をつけることで身につき、その人の自然な振る舞いになっていきます。だからこそ20代の若い方には早く心がけて欲しいですし、30代や40代でも遅くありません。美しい所作は自分をワンランクアップさせ、自信にも繋がります。ぜひ普段から心がけてみてください。
美しい所作は、メークと同じくらい女性に必要なたしなみのひとつです。
石井さんがこれだけは欠かせないと考える4つの所作を教えてもらいました。
正しい姿勢を保つ
ピンと背筋を伸ばした姿は誰が見ても気持ちがいいもの。頭頂部を紐でスーッと上に引っ張られているようなイメージで背筋を整えましょう。立っているときはもちろん、座っている時も意識を。座るときは背もたれに頼らないように。
指先を揃えて重ねる
人の目に触れやすい手元は普段から気をつけて欲しいパーツ。爪や手のケアも大事ですが、指と指の間に隙間をつくらず指先を揃えるだけで美しく。さらに手を使わない会話中などは手を重ねておくと上品な印象になります。
膝を合わせて座る
テーブルの下で脚を組んだり、足首に足を絡めたりしていませんか? それでは明らかに気を抜いている様子に見えてしまいます。お食事中や電車など、座っているときは常に膝を合わせる習慣をつけましょう。膝が開くと一気に品が下がりますのでご注意を。
動作はひとつまで
2つの行動を同時にする“ながら”は落ち着きのない印象に。忙しいとついつい手を動かしながら話してしまいがちですが、目を見て話すのが真摯な振る舞いです。食事中も一度お箸を置いてから器をとるなど心がけてみてください。
撮影/前田 晃(MAETTICO)<人物> ヘア/大野朋香(air)
デザイン/瀬尾侑平 イラスト/miya